尾木ママ転倒ニュースから 転倒予防について考える(健康寿命)
尾木ママさんが転倒しケガ…というニュースをみて転倒についてしらべてみました。
実は転倒というのは高齢者におおく、介護の原因となってしまうこともあり 転倒予防 は 家庭や介護施設・病院(の入院患者)ではとても重要視されています。
転倒することで骨折してしまい寝たきりの状態や介護をうけるきっかけとなる人が多いのです。
高齢者の寝たきりの原因は
脳血管疾患・認知症・衰弱・関節疾患・骨折・転倒 といわれています。
なぜ 高齢者に転倒がおおいのか
高齢者は手足(四肢)や背中(脊髄)腰(骨盤)が固くなって(硬直)まえかがみの姿勢 のことがおおいためと考えられています。
転倒のきっかけとなる環境と考えられる対策
1-2センチの段差(段差のない家つくり、段差解消シートの利用)
滑りやすい床(滑りにくい床シートの採用)
履物(サンダル履きはだめ、適度にかるく足にあったヒールの低いもの)
電気コード(動線にあわせたコードの配置・収納)
照明(暗すぎないか?)
慣れない環境・障害物(高齢者の動線には障害となるものをおかない)
転倒のきっかけとなる薬
睡眠薬・精神安定剤・抗不安薬(高齢者はこれらの薬を服用していることがおおいので家族や介護者は要注意)
降圧利尿剤
血管拡張剤
非ステロイド鎮痛消炎剤
心疾患治療薬
抗けいれん薬など
くすりの副作用として めまい をあげているものが多いので本人・家族や介護者はどんな薬が処方されているのか知っておくことが必要です。
加齢にともなう転倒 きっかけ
筋力・筋肉の持続力の低下
運動速度の低下
反応時間の遅延(延長)
感覚の低下
平衡機能の低下
高齢者の転倒による骨折は椎体骨折・大腿骨頸部骨折のことが多くねたきりの直接・間接的原因となります。
骨折の発生は年齢とともに上昇し男性よりも女性におおいといわれています。
これは女性は閉経後女性ホルモンが減少することによって骨密度が低下することと関係します。
WHOは2000年に健康寿命という言葉を公表・提唱しました。
健康寿命とは
健康で日常的に介護を必要としないで自立した生活ができる生存期間のこと
日本は世界第一位です。
日本の(平成22年度 )男性の健康寿命は70.4歳(平均寿命は79.6歳)女性の健康寿命は73.6歳(平均寿命は86.3歳)です。
日本の平均寿命は伸びていますが これからは 健康で自立した生活を よりながく生きることが重要ですね。
そのためにも転倒予防は重要です。
ここで みなさん、ロコモティブシンドローム(運動器症候群)という言葉をご存知でしょうか。
これは整形医(整形学会)が提唱しており、加齢に伴う運動器疾患(変形性関節炎・脊柱管狭窄症など)、運動機能疾患(筋力低下・持久力の低下など)をさし、ロコモティブシンドロームの早期発見・早期治療により運動器の障害により介護の必要な状態になることを防止することをめざしています。
骨折予防に重要な栄養素
Ca・ビタミンD・ビタミンK
カルシウムが不足すると骨から血液中に出て行ってしまうために骨密度が低下してしまい骨折リスクがたかまります。
Caは摂取したものすべてが吸収されるのではないのです。
ですから吸収しやすいものを選んでたべることが必要です。
Caが吸収しやすい食品は 乳製品・小魚・大豆・野菜・海藻
ビタミンDは体内で活性型ビタミンDとなり腸の中でCaの吸収をうながします。日光をあびることによって合成されますので適度な日光浴が有効です。
ビタミンDをふくむ食品は さけ・さんま・うなぎなど
ビタミンKは骨にCaを沈着させる作用があり、コラーゲンとCaを結び付ける働きをします。腸内細菌によっても作られます。
ビタミンKをふくむ食品は納豆・チーズ・緑黄色野菜など
転倒を予防し 健康で自立して 長く生きるためには
適度な運動(筋肉の維持)・バランス感覚のキープ(平衡感覚)・規則正しい食生活(バランスのとれた栄養)が必要です。
転倒・骨折などを防止し、よりよく生きていくための参考となれば幸いです。
厚生労働省は2013年健康寿命は男性 71.19歳、女性 74.21歳と10月1日発表した。
追記1:誤字脱字を修正しました。
追記2:タイトルを修正しました。
10月1日の厚生労働省の健康寿命発表により2013年健康寿命を追加記載しました。